夢日記
ひどくリアルな夢をみた。
とある山を登っていた。しかし、そこは新手の新興宗教の活動拠点としていた山で、気づけば施設内に入り込んでしまっていた。
建物はバリのリゾート、セントレジスに近く、背の低い三角屋根の建物が円状に広がっており、半ば迷路のようになっている。縁側があったり扉が障子だったりしたので和風かと思えば、ドアノブのしっかりしたドア、西洋の壁紙、絵画があるような部屋もある。
私は何故だか分からないままにあちこち扉を開けて入り込んでしまい、ついに教祖が信者達に集会らしきものを開いている部屋を見つけてしまう。
教祖は50代半ばくらいの禿げた男で、目を瞑り瞑想しているであろう信者に耳元で何かを囁いていた。その信者を取り囲むように教祖の側近らしき女(これは40代半ばくらい)が信者の肩から背中にかけてさすっていた。集会所にはざっと20名ほどの信者がいた。
私は直ぐその場を離れて逃げなくてはと焦り始めた。
とにかく見つかってはいけない。静かに行動しよう。
元来たように戻ったはずが、気付くと縁側に出ていて、先は広い露天風呂であった。広いと言っても尋常ではない。レジャープール施設のそれくらいの大きさはある。しかも場所は山中の比較的なだらかな開けた、恐らく竹藪がたくさん生えていた場所だったのだろうが、竹藪はあくまで雰囲気作りとして点在的に残っているばかり。
よく見ると風呂には黒い人間のようなものがゆらゆら蠢いている。そいつを施設の職員が先が三つに分かれた黒い棒で串刺しにしては肩にかけた壺の中に入れていく。ここは地獄か。
私は怖くなった、もうここからは逃げられないのではないかと。
捕まってしまった。あれから、施設から出て露天風呂沿いに歩いて施設の全容を把握して下山の道を探れないかとも思ったが、職員は何故が外にはあちこちいる。施設内にはまるで人の気配がなかったのに。結果、諦めてまた建物の中を彷徨う羽目になったが、どこかの扉を開けた時、信者の男に見つかった。
最初、適当な嘘をついた。この教団に入りたい、志願者なのだと。私を見つけた信者は善人風で意気揚々としており、私の言葉にうんうんと慰めるような相槌をいれながら話を聞いてくれた。ならば、皆に紹介しようという事で、さっきの集会の行われた部屋に行った。どうやら集会は開けたらしくその奥の間の仕切りが外されて、集会があった部屋に残る者もいれば、奥の部屋で笑いながらおしゃべりしている人らもいる。
私は奥の部屋に連れられ信者達と談笑している教祖に会わされた。
彼は入所希望だそうですよ。
そうですか、遠い所までよくぞいらっしゃいました云々。
明らかに上っ面の会話をしているのはわかっていた、この教団の本懐は中々にやばそうだ。今日の所はパンフレットだけでももらって穏やかに帰れそうな雰囲気もなくはない。
いや、どっちだ。何かを企てようとする妙な緊張感や連帯感も感じない。ほんとに間違った人達の日常に入り込んでしまっただけの感じだ。
奥にあなたの荷物があるから取ってきてください。
教祖が言う。
あれ、おかしいな。僕は背中にリュックを背負っていたはずなのに。
奥の間にいけば色んな人の荷物が置いてある。等間隔に置かれているから色んな人の荷物という印象を受ける。
リュックが多い。
その中から自分の物はどれかと背を向けている間に複数の信者に身体を拘束された。抵抗はやめた。
集会が行われた、ちょっとした舞台の裏に小さな小部屋があり、そこに入れられた。
簡素な椅子に座らされ、教祖と側近の女、数人の信者に囲まれ、何故か教祖ではなく側近の女が色々と質問した。
その内容は覚えていない。
覚えているのは首を赤い紐で締め上げられたこと。
抵抗しないのかい?と女。
暴れると皆さんが大変でしょう
と私。
その後の事は分からない。そこで目が覚めた。