バイト

最近、バイトに行くのが鬱陶しい。やはり、カレンダー通りのシフトはしんどい。

 

工場で働くわけだから目元しか見えない制服を着てマスクもするわけで、ぱっと見じゃ誰だか分からないのは気に入っていたけど、やはり、こう、日にちが経つにつれ馴染みだす感じ、少し親しくなったような会話、一緒に働いているという連帯感みたいなものを感じてきつい。ご丁寧に始業終業のチャイムまで鳴る。うちらは学生か、クソ。

働き出してバイト先の工場までの電車通勤と駅を降りてからの徒歩の道すがらが中々ストレスなので、翌週から自前のバイクで駅前の駐輪場まで行ってる(工場は以前、働いていたガキがバイク事故してからバイク通勤を禁じている為、敷地内に駐輪場はあってもバイクは置けないとのこと)。僕は少しでも自分と同じようにくだらないバイトに向かっている所を見せたくないし見られたくない。だから、パッパと働いてチャッチャと帰りたいのだ。

お昼休憩は45分ある。休憩室で皆飯を食う。僕も食べるが毎回パンが2個なので5分〜10分で片がつく。基本的に外に食べに行くはできないので、僕は一人になりたく外に出る。といっても敷地内。出てすぐの壁に寄りかかってボーっとする。秋は出来るだけ外にいたい。

僕が立ちぼうけしてる場所は何人か人が必ず通る。社員とか、、たぶん全部社員だ。なので、その度に頭を下げたり、お疲れ様ですとか言う。今日もあんまり長い事いると、また社員が通るかもと思って早々に切り上げてあまり人が来ないトイレの個室に入って頭上の白熱灯や個室内側の錠前をただ立って眺めゆっくりしていた。

もしかしたら、人はこんな話を聞いたら、結構精神的に追い詰められてますね、なんて言うかもしれないけど、僕は集団の中にいる事を強いられると昔からこうだ。多分、中学生くらいの時から。

 

午後からの仕事は4時間続けの単純作業。工程が早く終わってしまった。そこから他の仕事をもらいにあちこちでちまちまやって、最後に任された仕事が割としんどくて少し気分が悪くなった。この気分の悪さは肉体労働や運動部をしていた頃にもあった。しっかり働いた後の気持ちのいい徒労感(と人は言う)が怠け者で労働クソ喰らえの自分には生理的に受け付けないもので気持ち悪くて仕方ない。何がお疲れ様だ、何が明日からも頑張ろうだ。2度と来てやるか、と思いながら明日も行くんだ。