door to door

この世はおかしい

距離感がおかしい

戸建てに住んでる奴なんかよりも圧倒的に集合住宅、マンションに住んでる奴の方が多いわけで

そうするとこんな薄っぺらな壁一枚挟んだくらいの事でメートルやセンチで換算してしまえば、とてつもなく近い距離に他人の生活、支配下がそこに現在進行形であり続けている。

未来世紀ブラジルを観たからとかスティーブンキングを読んだからとかではなくて、そいつらを知る前から僕にはそういう違和感があった。

 

例えば、他にも街。というかドアを開けて外、外部についてだが、住んでいる場所の周りには道がある。で、道以外の場所は誰かの住まいや施設だったり、とにかく私の為に有る地、私有地しかないわけだ。僕はドアから出てきて外に来たのに私はまだ内側にいる感じがすごくしてしまう。ドアや窓は無数にあるが侵入を許されているものはほとんどない。他人達で縁取られた道のようにも見えてくる。そして、こんなにひしめき合いながらクリンネスとメンタルヘルスの潔癖から我々は他を寄せ付けない。ここまで関わり合いやすい環境にありながら誰とも関われない、関わらないとなると、我々は個々人間で断絶した別世界を生きていると考えた方がいいのではないか、或いはちょっかいの出し方が見えなくなった、傍目には映らない仕様に変わってしまったとか。

 

管理社会を憂いているとかそういう話ではない。ただ、実は西に1m死体とか北に3m注射器とか東に70cm1億円とかがあり得る世界にあって、いよいよ現在進行している人生の只中が分からないという気持ち悪さ/よさについて語ったまで。