女と男

丸くて温かいものに男は取り憑かれている

母の胎内からやってきた

外にきてからもしばらくは母の腕の中で乳を吸っていた

男は愛を知らない

本当の意味で愛を知らない

女が持ってるそれが本物だ

言うならばオリジナルとプロトタイプ

僕らは女から与えられた母性愛を真似して父性愛を行使する

家庭内に暴力を持ち込むのは9割が男だ

情けないのもみっともないのも女々しいのもそう

 

 

ねえゲーマー女の子たち、格闘ゲームで使用できるキャラクターが男ばっかで選択肢が少ない事を心の中でどう思ってる

僕は何故だか傷ついた

 

旧交を温めるみたいにいきなり初対面で話せる女の子がいる

前世は飛んだとばっちりだったねって若い二人は内心思っていたから結局さらっと付き合って別れてしまった

こんなご時世になってしまった今だから言えるんだからほとほと不埒な男だとは思うんだけれど

 

あの時あの娘に結婚を申し込んでおけばよかった

 

母性が呪いであり、それは普遍、絶えず溢れるものという事は妙齢の街のマダム達が犬を連れて散歩しているのを見れば想像にたやすい

 

うちの母も専業主婦だった

社会的に言えば無職だ 母は子供達が巣立った今でも専業主婦をしている

そして実家には犬が一匹

愛を罵倒するのは男だ そのとき持ち出すのは社会とそのシステムについてだ

愛は悲しい

僕は実家の犬を愛していながら早く死んでくれと心のどこかで祈っている

 

怖いんだ 好きなんだ

きっと君は苦しみぬいて酷い死に方をする

いつもそんな風に考えてしまう

だからもう顔を合わしたくないんだ

自分の手に負えなくなる可能性が自らが愛と呼ぶべき対象であれ男はまず、恐れる怯える

 

まず自分 自分の精神衛生の事ばかり

でも僕はきっと誰よりも悲しむだろう

(○○のために)