夢日記

最後の最後まで居残って嫌いな給食と向き合っていた夢を捕まえて、僕の意識はそれを、覚醒通りを走りながら再生していた。言うなればそんな感じの矢継ぎ早なちょっとした夢だった。

 

小学校の教室。僕が嫌いだったクラスメイトの若松くんが僕に凄んでこう言う。

「俺たち親友だよな?」

「違うよ。僕は君の事嫌いだもん。」と即答する僕。

それを聞いた若松くんはオーバーなリアクションをして、堪らず何かを言い返してきそうな素振りになったから、間髪入れずに僕。

 

「だってそうだろう?僕ら学校で会う以外に遊んだ事がないんだから。」

 

「そうか、、、そうだよな。」

と急にしんみりする若松くん。

 

「いや、実はかなり低学年の頃、一度か二度くらいは一緒に二人だけで遊んだ事があった様な気がする」と僕。

 

俯いていた若松くんが僕の方を見ると彼の左目に何かが付いてる。いや、くっついている。そして剥がれかけている。目頭に近い方がひらひらしている。若松くんは気にも止めず何かを話しているが僕にはもう彼の声は聞こえない。その出来ものが今にも取れそうで、ナマモノのようにグロテスクでクリーチャーのように妖しく動いてるように見えて気持ち悪くて少し吐き気がしたが目が離せなくなった。

 

すると若松くんは、ようやく気づいたのか、しかし、何の躊躇いも見せずに話しながら右手で剥ぎ取り、しかし隠すようにズボンの中に放り込んだ。座っているから丁度、トランクスの上にそれはあった。で、よく見るとそれは固焼けの目玉焼きだった。黄身にしっかり火が通って固形になっている様を見て吐き気はピークに達した。

 

僕は教室の後ろのドアを開けてトイレに行こうとしたら、廊下は黒いスーツと黒いサングラスをかけた、西洋人のように背の高い、さながらSPのような男たちがたくさんいた。連中を押しのけて男子トイレに入った。

 

やけに暗い。一番端の小便器の横に小さな窓があって沈みかけの夕日が見えた。僕は吐くのが怖いからそこからの眺めをじっと見ながら何とかその吐き気をやり過ごすのでした。